新住宅ジャーナル2019年9月号に究極のカバー工法の研修プログラムについて掲載されました

アルミ樹脂複合サッシカバー工法 14の研修プログラムでマスター

住宅用のアルミ樹脂複合サッシをビルの共用部サッシに用いる「究極のカバー工法」を展開する㈲アドオフィスの明官徹氏。最終回となる今月号では、導入促進に向けた研修プログラムについてレポートする。


7月号、8月号(先月号)と2回にわたって注目してきた「究極のカバー工法」。工業製品の集大成とも言えるサッシ業界において、明官徹氏(㈲アドオフィス代表)が、発砲ウレタン工法にアルミ樹脂複合サッシを独自の納まりで組み合わせた新型カバー工法を開発し、40世帯分、サッシ200本分の施工実績を達成。今では37年間務めたサッシメーカーを退職して、㈲アドオフィスで展開している。

マンションのリフォーム事業は、小規模事業者の参入が難しい分野である。セキュリティが厳しくてポストへの投げ込みが行えないといった営業面のハードルが高く、共用部の工事に際しては技術的なハードルや交渉力でもハードルも伴う。こうしたマンションリフォームの難しさに悩むプロに向けて、明官氏は新規参入を気さくに呼びかけている。「今後究極のカバー工法を広めるには仲間の存在も欠かせません。我はと思う方はご連絡ください。究極のカバー工法のノウハウを提供いたします。ウレタンの施工実習も行っています。物件を通して一緒に導入促進して行きましょう。」

 

研修プログラムについて

 

究極のカバー工法」で施工できるようになるためにどのようなノウハウの取得が必要なのだろうか。本誌編集部は、7月下旬に明官氏が首都圏のリフォーム事業者向けに実施した研修プログラムの概要を入手した。プログラム全体は上記の一覧の通り。14種類の研修を計画しており、講習時間は合計で13・5時間。まさに"猛特訓"であることが分かった。


もともと大手サッシメーカー時代にマンションの省エネ改修の補助金事業のセミナー講師も行っていた明官氏は、国や自治体の支援事業の事情に詳しい。2015年から2年半、メーカーから省エネ補助金の事務局である環境共創イニシアチブに出向し、現在の断熱リノベーションの補助金の審査を、戸建て住宅、集合住宅で行ってきた経験を持つ。

2年前に東京都品川区大井町に建つ9階建てのマンション「ユニーブル大井町」(築36年)で18世帯分のリノベーション工事を行った際には、環境省、東京都、品川区の三つの補助金を活用して実施した。そのため、「究極のカバー工法」の講習プログラムには、「今がチャンス」という訴求力を養成するための補助金関連情報の講習プログラムも用意されている。
また、いきなり鉄筋コンクリート造の躯体からはじめるのは難しいので、はじめやすいリフォームとして、自宅のロフト(屋根裏)を利用したリフォームを施工技術プログラムの初級編としている。


写真は国分寺市の明官邸で実施した工事。ロフトを5畳から8畳にして壁に穴をあけてサッシも増設し、断熱材を敷き込んだリフォーム工事の例である。
この工事では、明官氏が自身で設計・施工を行っている。全てのことにチャレンジして、自身で体験をつみあげることで、より説得力のあるプレゼンテーションを実現する明官流の方法論に基づいており、リフォーム現場のプロも納得できるように工夫されている。
低階層初級研修では155ページのテキストを2時間使った解説となっている。また明官氏の経験からリフォーム事業者に必要な建築知識を抽出解説するプログラムも用意している。


基本ツールを使いこなす


研修で特に重視している点について明官氏に聞いてみたところ、「究極のカバー工法」のみならず、周辺の基礎知識のマスターや基本的なツールの習得にも力を入れていることがあるという。
例えば、「究極のカバー工法」だけを覚えても、窓の省エネリフォームのための基本的な設計ツールが使いこなせないと、せっかくの「究極のカバー工法」も活用することができない。
そこでサッシメーカーが提供している住宅の外皮のエネルギー計算ソフトの解説も行っている。これを使えば最近増えている住宅のスケルトンリフォーム工事で、壁・基礎・屋根の断熱性能値、開口部の断熱性能値を入力して、リフォーム前後の建物の全体のエネルギー計算により省エネ効果の比較が可能になる。


開口部の断熱性能を自動で算出する、リビングアメニティー協会(ALIA)が提供する自動計算ソフト(Wind Eye)も解説している。このソフトは開口部の素材・仕様や硝子仕様を選択することで、サッシと硝子をトータルで判断して性能証明書をPDFにて提供し、熱還流率を算出できるソフトである。従来はサッシ・ガラスのそれぞれの熱還流率は算出できても、サッシ+硝子の熱還流率は算出できなかったが、新たにサッシ+硝子の熱還流率を算出できるソフトが開発された。
究極のカバー工法では、耐風圧性能を算出することで、サッシの使用できる階数が決まる。地域別の建物高さに対する必要耐風圧性能を算出できるソフトがサッシメーカーから提供されている。このソフトではエリア、建物の高さ・幅・奥行を入力することで自動で設定風速を判断してその地域での必要耐風圧を自動で出力することができる。
まずは基本を完璧にして、究極のカバー工法をマスターしよう。