先進的窓リノベ事業で連結式テラスハウス12戸を樹脂窓への交換を実施します

管理組合 前理事のM氏(左)、理事長のS氏(中央)、㈲アドオフィス 明官(右)

アドオフィスが連棟式のテラスハウスの施工を手掛けました

世田谷区にある連棟式のテラスハウス(仮称:K ハイツ)において、開 口部のリフォームを実施することになり、アドオフィスが、設計・元請けを手がけました。
アドオフィスでは、一級建築士、宅建士、一級施工管理技士など 20以上の資格を持ち、“資格デ パート”の異名を持つ明官が、営業、打ち合わせ、説明会講師、設計、 施工、アフターサービスまで、開口部リフォーム・リノベーションを切り盛りしています。

Kハイツは、今から42年前に中南米の大使公邸の敷地跡地500坪を利用して大手不動産会社が手がけた区分所有のテラスハウスとして誕生しました。
40坪12棟をRC造の連棟式で建設するという、当時としては先進的なデザインの物件です。
(敷地の特性を活かして住居空間としてうまく工夫された住棟配置を行っているものの、窓の寸法や形状は全て異なっているという)

Kハイツでは、管理会社を入れずに管理組合で自主管理を行っており、外観向上のための塗装や屋根取り換え、セキュリティ強化の大規模修繕を過去3度行っており、取り組みの成果もあって住民の満足度は高い物件でしたが、このたび省エネ対策というテーマで大規模改修に取り組むことになりました。

網戸ごしに庭を見渡せるので奥様からも好評 「猫が網にぶつからないように気をつけてください」

Kハイツでの補助金を活用した省エネ対策リフォーム

そのきっかけは、昨年の夏頃にベランダの窓の出入りの具合が悪い家が出て、その際にアンケートをとった所、「どうしても直さなければならない」 ほど不具合な家が一軒あり、「我慢で きるレベル」の不具合が数軒、網戸は ほとんどの家で壊れて駄目であること が分かったからです。

昨年12月末、開閉がスムーズではない家で、樹脂窓(YKK AP製「マドリモ」)に交換して見学会を開催した所、断熱効果によって冬 が温かくて上下の温度差がないことが分かり、「うちでもやりたい」という 声が何軒も出てきたことから、管理組合の合同理事会において、前理事のM氏を中心にプロジェクトを組んで継続的に取り上げていくことになりました。

活動の一環として、2月上旬に新宿 にあるYKK APのショールームに行って、窓のリフォームの効果につい て見学した際に、室内と室外の温度差の分かりやすい比較展示で、参加者の断熱リフォーム希望者が増加。
さらに「先進的窓リノベ事業」という過去に前例のない1000億円規模の大型補助金の申し込みが3月末から始まることを知り、5年後に予定していた大規模修繕を急遽繰り上げて、2023 年に実施するための準備を進めることになったのです。

当初は、窓メーカーへの注文が4倍に急増して製造がひっ迫している事情や、申請予約が当初3カ月間しかなかったことなどもあり、12戸全てを請け負ってくれる工事業者が見つかりませんでした。
そこでショールームに業者の紹介を頼んだところ、鉄筋コンクリート造の築古物件に強い近隣の業者 としてアドオフィスを紹介していただけたのです。
「明官さんが補助金の申請もやってくれると聞いて、目の前が明るく開けたように感じました」
(M氏談)

K ハイツ12戸のうち、建設当初から住んでいるのは3戸しかなく、世代交代が進みました。
また、この2年間で4戸のリノベーションを実施して新たに若い世代が入居したのです。
入居者全体では3分の2が窓断熱リフォームをしたい 意向があるものの、修繕積立金を使っ て全ての住戸で改修を実施できるかどうかは、説明会での住民の同意にかかっています。
アドオフィスでは、交換工事を行うための資材調達・設計・申請を行うとともに、各戸の入居者に間取り図とサッシ寸法を配布。
改修を希望する窓を記入してもらって見積もりを出し、最長6カ月(5月より1棟タイプ6カ月が追加)の申請予約も行って事前に予算枠を確保。

説明会としては、4月に総会前の説明を2回にわけて実施し、5 月連休の最終日に施工担当の明官が協力して詳細にわたる説明会を開催。
「先進的窓リノベ」の補助金や東京都の補助金も合わせて予算の半分を超える補助金を調達できる見込みであることなどを説明。
補助金獲得のチャンスを前に、住民全員が前向きに取り組むことになったおのです。
「世代が離れている新しい方とも意識を共有することができて、長年一緒に生活しているような感じになり、結びつきが強まったことが良かったと思います」(M氏談)

交換後のアルミサッシ
窓フレームは家具に合わせた色も設置

今後残り11戸の窓改修を実施していきます

入居者に間取り図と窓寸法を配布、改修を希望する窓を記入してもらって見積もりを出しています

サッシの交換は、断熱効果の高いYKK APの樹脂窓をメインに、準防火地域の規制に該当する窓は、防火認定品の複合窓にしたり、個々の住居の希望を取り入れたりして、きめ細やかに実施しました。

工事は、5月末より1週間の工期で1世帯でまずは先行実施。
窓4箇所を交換、 建物外観の白に合わせてホワイト色の樹脂窓を施工したほか、一部では家具の色調に合わせて木目に合うナチュ ラル色も採用しております。
熱貫流率は、樹脂窓に したことで、設置前6.5kW/㎡から設置後1.7 ~ 1.8kW/㎡となり、基準値の1.9kW/㎡以下(3 階建て以下)をクリアしました。

今後、7月~ 8月にかけて全ての住戸の窓改修を行う予定です。
既存RC造の現場は、施工してみないと分からないことが多いのですが、窓枠の上部・側面には 70㎜ のビスが入ったものの、下部は床スラブが当たって木造用のビスが入らなかったことから、コンクリートビスを打ち込みました。
一般的に樹脂窓は枠が溶着されているので枠がすでに組まれた状態で搬入されるのですが、RC 造は木造と納まりが違うので左右のアタッチメントを5㎜単位で現場にてカットしています。
次の工事では事前にアタッチメントを取り付けて搬入することで作業時間を短縮できることが分かりました。

残りの住戸の窓改修が完了しましたら、再度こちらにてご報告をさせていただきます。

 

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